末梢神経障害~その③~

③橈骨神経麻痺

橈骨神経麻痺とは、橈骨神経の圧迫や損傷による機能障害です。

原因

①腕枕などによる圧迫
 橈骨神経は頚や肩から出る腕の神経束(腕神経叢)から枝分かれし、
 腕の後ろ側を通って下行します。
 腕枕や、ソファの背もたれなど、長時間腕の後方を圧迫された
 結果、睡眠後、居眠り後に寝起きで発症していることがあります。

②事故や転倒などの外傷
 事故や転倒などにより腕の骨を折った場合に、骨折した骨が
 神経を傷つけてしまい発症することがあります。

③腫瘍による圧迫

橈骨神経の機能

神経の仕事は、
感じるための連絡と、運動かすための連絡です。
橈骨神経の感覚神経は

橈骨神経の問題について:平塚整体医院より

掌側では手首の親指付け根、手の甲側では親指から中指の指先以外の範囲の
感覚に関与しています。

運動神経の仕事は
手首を反らせたり(手関節伸筋群)、
指を伸ばす(母指伸筋、外転筋、総指伸筋)運動です。

橈骨神経麻痺の症状

橈骨神経麻痺の症状は、損傷部位によって異なります。

  • 上腕部での損傷:手首の背屈や指の伸展障害、手の甲の感覚障害

  • 肘部での損傷:手指の付け根の関節(MP関節、中手指骨関節)の伸展障害、手の甲の感覚障害

  • 手部での損傷:手指の伸展障害、手の甲の感覚障害

橈骨神経麻痺の治療

橈骨神経麻痺の治療は、損傷の程度や原因によって異なります。

  • 圧迫によるもの:圧迫の原因を取り除くことで、自然治癒することがあります。

  • 外傷によるもの:手術によって神経を修復することがあります。

  • 腫瘍によるもの:腫瘍を摘出する手術を行います。

テスト

上記の症状を確認する簡易的な検査がいくつかあります。
a:感覚の範囲
実際の症状と、上記で示した範囲が概ね一致するかどうか
確認して下さい.
小指側や、腕全体の場合は他の病態であることや、他の病態が
混在している可能性があります。
(肋骨、脇の下の神経や、頸の神経による症状)
また痺れとは別に、上記の範囲に感覚の鈍さがないか確認します。

b:指の運動のテスト
小指、人差し指、中指、親指を伸展させらるかどうかをチェック

c:神経の連絡の速さ
最後は神経の連絡の速さです。
神経伝導速度といわれ、医療機関で調べることになります。
受診後、先生の診察とこの検査で、連絡の速さが遅い場合は
確定的といえます。

橈骨神経麻痺の治療

・保存療法
 症状が軽度の場合に適応となります。
 ①自然回復(圧迫を取り除く)
 ②電気療法
 ③回復に応じた筋力増強訓練

手術療法
 外傷の場合

取るべき行動

・症状が気になる場合は、上記(神経伝導速度以外)を確認する
・症状が当てはまる場合も、そうでない場合も、医療機関
 (まずは整形外科)を受診する
・先生の診察、画像検査、神経伝導速度検査を受け、原因を
 はっきりさせる
・原因が分かったら、治療を受ける
(くすり、運動療法、物理療法、または手術)

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ボリュームが多くなるのでまずはここまで!
→④総合的な治療方法→⑤各治療方法 と続く予定です!