自助具スプーンを作製しよう!


 

食事は生きていくうえで必要不可欠です。
食事は一人一人の生活リズムや嗜好により、食べる時間や食べる順序は人それぞれです。

もしあなたが自分の好きなように、好きなペースで食事ができなくなったとしたら、
お腹を満たす以外の満足感を得られるでしょうか。

今回はスプーンを使用した食事動作の自立のための、
①食事動作に必要な前腕の関節可動域と食事動作との関係について、
②前腕の可動域に制限がある場合の自助具の紹介・作成方法について
をお話していきます。


【①食事動作に必要な前腕の関節可動域と食事動作との関係について
前腕の関節運動には、回内・回外という2方向の運動があります。

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      回内         回外


掌を下に向ける回内・掌を上に向ける回外には食事動作においてそれぞれどんな働きがあるのでしょう?

回内運動は食物のすくい始めや、食物を切るなどの動作に使われます。
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また、回外運動は食物のすくいの動作や食物を口へ運ぶまでの動作に使われます。
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ではそれぞれの運動が制限されると、どのような支障が出るのでしょう?

回内運動が制限された場合は、掌を下に向けるために肘を開くような動作 (肩関節の外転) となります。

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このような戦略により、回内運動の制限は肩関節の運動で代償することができます。

一方、回外運動の制限は肩関節の運動では代償できません。
それどころか食物をこぼさないように、肘を体に付けて肩をすくめたり首を極端に曲げるようになり、本来動くはずの肩関節の運動までも制限してしまいます。

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そこで、登場するのが自助具スプーンです。


②前腕の可動域に制限がある場合の自助具の紹介
作成方法について

これは一般的な介護用品としての自助具スプーンです。

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スプーンの首部分を自由に曲げられて、グリップも持ちやすくなっています。

スプーンの首を曲げるだけで運動がスマートに!!
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とても便利な自助具ですが、購入すると800円~1300円程かかります。
安くはない。直接口に入るもので変形させると歪むため、お試しも容易でない。
「買ったは良いが合わなかった」は凹みます。

そこで、安く済ませたい。試しに使ってみたい。という方に――

100円ショップで揃えて作れる簡易自助具スプーン(デモ用)

をご紹介します。
揃えるものは、スポンジ・紙段ボール・スプーン・輪ゴムです。
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購入費用は300円(税別)ですが、それぞれが複数入っているので、
実質は40円程度で作製可能です。スプーンは取り外し
水洗可能で、紙段ボールも適宜巻き直せるのでお安いですよー。

とはいえ、本家には到底敵いませんが。。

あくまで用途としてはデモ。

40円のデモ用で評価し、購入を検討するという使い方が妥当かと。


 


作り方の動画、以下にアップしてます。
ぜひぜひご参照下さい。
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自助具スプーンの作り方!!